所信

 

公益社団法人新庄青年会議所

第52代理事長 富樫 宏一

 

 

・はじめに

1964年に発足し1965年に設立された新庄青年会議所は一昨年に創立50周年を迎え、昨年51年目の新たなスタートを切り、そして本年52年目の歴史を刻むことになりました。これも偏に永きに亘る歴史を受け継いで下さった先輩諸兄のご尽力と、我々の運動に対してご理解、ご協力を下さった新庄もがみの関係各位の皆様の賜物であり、深く感謝申し上げます。

これまでの新庄青年会議所は、地域住民の皆様と共に地域の課題、問題の解決に取り組み、また次世代を担う子供たちと共に未来を考え、そして会員皆と共に様々な経験を重ねながら運動を展開して参りました。本年度の青年会議所運動を行うにあたり「共に創るもがみ」を理念に、新庄もがみ8市町村の地域住民の皆様とのつながりを一層深めながら、共に次世代へつながる新庄もがみの創造へ向けて歩んでいきます。

 

・地域と共に

昨年行われた新庄市長選挙において投票率の低下が露わになりました。公職選挙法の改正により今年の参議院選挙から選挙権を与えられる年齢が満18歳に引き下げられます。地域の発展のためには、地域住民の投票率向上を促し、既存の有権者と新たに加わる有権者に政治、政策に関心を持っていただき、住民自らの判断でこれからの新庄もがみを考えていく必要があります。また昨年10月のTPP参加交渉の大筋合意は、今後の動向に不透明な部分が多く、新庄もがみの農業、産業における不安要素となり、地域経済にも影響を及ぼします。このような地域における課題、問題に関しては我々だけで解決できる事ではありません。新庄もがみ8市町村の強いつながりを活かして、地域で活躍されている諸団体の皆様と連携を重ねつつ、相互に地域の課題、問題を提起し、それを解決する術を考えながら、共に地域の未来を創り上げていきます。

 2011年の東日本大震災発災以降、昨年も県内各地で豪雨災害、豪雪災害等の自然災害に見舞われています。そもそも私たちは自然から様々な恩恵をいただいていますが、時にそれが災害となって私たちを襲ってきます。近年は情報網の発達により、個人やグループ間での災害情報、避難情報の取得、共有が容易に出来るようになりましたが、老若男女、全てに当てはまるわけではありません。いざという時のために有事の際は地域行政や社会福祉協議会と連携して情報の共有、避難情報、災害地域への支援が出来るようなネットワーク構築に努めていく必要があると考えます。

 

・子供たちと共に

 近年、いじめ問題、凶悪事件に巻き込まれる青少年に関する報道が顕著に見られるようになりました。コミュニケーションツールの発達による陰湿ないじめ、また不特定多数の人間との関係性が成り立ち、それが要因で事件に巻き込まれる可能性が高くなっています。昔に比べて多様な情報を共有できる一方、人と人との本来のコミュニケーションが希薄になっていると考えます。これは子供たちだけの問題ではなく、大人の我々としても認識していかなければ解決できない問題です。次世代を担う青少年の将来を真剣に考えつつ、お互いの心と心を結び合いながら、我々大人が子供たちと共に未来へつながる事業を展開していきます。

 

・新庄雪まつり

 本年は雪まつり開催が45回目の節目を迎えます。毎年、新庄もがみや県内各地から多数の来場者があり、地域の協力協賛団体や陸上自衛隊からのご支援を頂戴しながら、雪という自然と共に地域の発展に寄与してきました。本年も子供たちに雪との楽しみを味わってもらうことはもちろん、大人にも楽しめる雪まつりを開催していきたいと思います。そのために新庄もがみの魅力が詰まった雪まつりの企画、運営に向けて、関係諸団体と様々なアイディアを練りながら手を取り合って準備を進め、第45回新庄雪まつりが盛大に開催されますよう一丸となって努めて参ります。

 

・情報発信と情報共有

 我々が事業を開催しても、集客が少なければ我々の想いが深く地域に根付きません。青年会議所運動を新庄もがみにもっと伝播させるためには定期的かつ効率的な情報発信が欠かせません。公益性のある事業はもとより、我々が常々行っている青年会議所活動においても情報発信の機会を増やし、対外的な発信を定期的に行い、地域の皆様に新庄青年会議所をもっと知ってもらうための効果的な手法を検討し発信していきます。同時に新庄もがみ8市町村で活躍されている個人や諸団体の皆様の情報を収集し、行っている事業などに積極的に参加して理解を深め、お互いに新庄もがみの情報を共有することで郷土に対する想いを深めていきます。

 

・メンバーと共に

 現在の新庄青年会議所は入会3年未満の会員が多く、また会員数の減少から会員拡大が必要不可欠な課題となっています。入会を募り会員を増やしていくためには、既存の会員がJCとは何かを伝えられる必要があります。会員拡大はもとより人材育成に力を注ぎ、会員一人ひとりがJCの魅力を発信できるよう資質向上を実践して参ります。

 新庄青年会議所は2002年度以来、2度目となる公益社団法人日本青年会議所東北地区山形ブロック協議会会長を輩出致します。大変名誉あることであり、LOMとしても全面的に山形ブロック協議会を支援致します。それと同時に山形ブロック協議会とのネットワークを強固にして、今後新庄もがみだけでなく、郷土やまがたの発展に向けても取り組んでいけるように多数の出向者を輩出させ、出向先での経験をLOMに反映させられる様、活かしていただければと思います。また、出向は県内外のLOMの仲間と多くの友情を築きあえる場となり、それは必ずや人生における財産となり得るものなので、出向先への積極的な参加を呼び掛けていきます。

 

・結びに

本年は新庄青年会議所として、「志を同じうする者 相集い 力を合わせ」の精神で、現実に新庄もがみが抱えている課題、問題に対し、会員一人ひとりが真摯に受け止め、一致団結してそれらの解決に向け取り組み、次世代へつながる新庄もがみの創造へ向け事業を展開していく所存でございます。我々だけでは解決出来ない難題も出てくるとは思いますが、そこは地域の皆様と共に協力しあい、その難題を解決できるように取り組んでいく事で新庄もがみに輝く未来がやってくる事を信じます。

 

 

またブロック会長輩出青年会議所として、ブロックへの出向者を多数輩出し、各会議体、委員会へ参加する事でLOM以外でのたくさんの学びの機会が与えられる一年となります。この一年を通じて会員一人ひとりのJAYCEEとしての、そして人間として成長される事を期待します。